2006-11-23

田原総一朗講演会で考えた事

サンデープロジェクトや朝まで生テレビでお馴染みの田原総一朗先生が、富山で講演会を行ったので拝聴しにいった。

お題は、「時代を読む」

現状抱えている日本の構造的問題点を鋭く指摘され、それに対する考えをおっしゃていた。
対策が遅れているのは3分野あるそうで、農業、医療、教育の分野が大きな問題を抱えているそうだ。

特に農業分野は大きな転換点にきていて、FTA(二国間または地域間(多国間)の協定により、モノの関税や数量制限など貿易の障害となる壁を相互に撤廃し、自由貿易を行なうことによって利益を享受することを目的とした協定のこと)交渉をしている日本にとって、農業が大きな足かせになっているのである。

FTAを締結すると、特に価格の安い米が日本中に入り込んで、国内農家は一部の県を除いて壊滅状態になる恐れがある。ただでさえ後継者不足で農業人口は減ってきているというのに、自由に安い農産物が日本に入ってきたら、絶望的な展開が待っている。

ではどのような対策をすれば、日本の農業を再生するか?
田原先生の考えはこうだ。

例えば、今海外では寿司ブームである。
アメリカ、ヨーロッパ、アジアでも、多くの人々が普通に寿司を食べる時代なのである。
マグロが取れなくなって、国際問題になっていることがそれを証明している。
寿司には米が必要なのだが、海外の米で作った寿司は美味くないのである。

そこで日本米の出番である。

今までも政府は農家に補助金をばら撒いてきた。
しかしこの方法では成果はあがらず、現状の結果を招いてきた。
そこで海外でも通用する米を生産する農家に、補助金をつけるのである。
国際競争力をもった農家だけに、補助金をつけるところがミソなのだ。

別に米だけではない、林檎でも、ブドウでも、梨でも、さくらんぼでも、日本には世界で十分通用する美味しい果物もたくさんある。
美味ければ、高くても買ってもらえる時代なのである。

この案なら、国民も補助金を出すことには反対しないだろう。
世界でも食料自給率が40%を切る大国なんて、日本しかない。
北朝鮮が暴走して戦争になって貿易が止まってしまえば、日本人は餓死してしまうのである。

農業再生、大きな日本の課題であるとともに、大きなビジネスチャンスも眠っている。
競争力のある生産者と手を組んで、海外で売るネットワークを作れば、わしにもチャンスは大いにありそうである。

このほかにも色々な日本の現状の問題点を指摘され、それに対するお考えを拝聴して、希望の見える講演会であった。


講演の最後に質問コーナーがあったので、勇気を振り絞って田原先生に質問した。

「為替は今後、円とドルとユーロと元はどうなりますか?」
と質問したら、

「専門家じゃないから分からないが、円は現状よりもっと強い」
と回答をいただいた。

もうちょっと円に的を絞った質問をすればよかったと後悔したが、田原先生と会話できたので良しとした。

なにせ24日に安倍晋太郎首相が帰国するが、その日に総理の方から田原先生にお会いしたいとアポがはいっているそうで、そんな大物ジャーナリストとお話できただけでも、良い経験を積ましていただいた。

わしも田原先生に取材されるように、頑張らないといかんな。
最近わしが読んだおすすめ本

今世界が劇的に変化していることを具体的に書いて未来の世界が想像できます。この流れを理解せずして億万長者にはなれません。